ボイジャーの.bookとモリサワのMCBookを比較

先日、ボイジャーの.book導入セミナーを受講した。

ボイジャー.bookの特長は、電子書籍制作アプリケーションソフトの中でも
初期投資コストが低い」ことが挙げられる。

その点はモリサワMCBookと似ているが、
両社には微妙な違いがある。その違いを表にした。

ボイジャー.bookとモリサワMCBookの比較表

ボイジャー.book モリサワMCBook
生い立ち はじめから電子書籍の会社 もともと書体の会社
フォーマット .book .mcb
ビューワー T-time MCBook Viewer
対応書籍 文字書籍、コミック、写真集 文字書籍
対応端末 iPhone、iPad、PC、ケータイ iPhone(秋にiPad対応予定)
書体 大日本印刷 秀英体 モリサワ書体(新ゴ、リュウミンなど)
ツールの年間使用料 サポートとして30,000円
ツールは無償提供
1ライセンス/50,400円
ロイヤリティ 販売価格の5%~10% 販売価格の5%
※3ヶ月分のロイヤリティ合計額が3,150円以下の場合は、ロイヤリティ最低基本料として、3,150円/ 3ヶ月分が必要
ビルド(データ変換)料金 1ファイル1,500円
AppStoreアプリは5,000円
無料
DTPソフトの対応 なし InDesign CS3~、MCB2
組版環境 なし(テキストなどで手打ち) MCBook Maker
※コピペできないなどの問題はある
制作の流れ (1)DTPデータをタグ付きテキストで書き出す

(2).book用のタグ付けをして、TTX形式として保存する

※手打ち。タグは置換で簡単にできるとのこと。

(3)TTXをDotbook Builderで.bookまたはiPhoneアプリに変換する

(1)InDesignやMCB2のDTPデータをMCBook Makerで読み込む

(2)MCBook用のタグ付けをしてMCBook形式として保存する

(3)MCBookをMCBook iPhone BuilderでiPhoneアプリに変換する

電子書籍販売網 独自の流通ルートとしてボイジャーストアがある。秋頃にリニューアル予定。 なし
お互いを比べた場合の欠点 アプリを作る度にコストが発生する。
DTPデータに対応していない。
コミック、写真集など画像を中心としたものが作れない。
モリサワ独自の流通ルートがない。
お互いを比べた場合の利点 コミックや写真集、図録が作れる。
独自の流通ルートがあるので販売ルートが広げられる。
アプリは無制限で作ることができる。
DTPデータから電子書籍を作ることができる。

個人的考察

  • どちらも一長一短はあるが、ボイジャー.bookの方が魅力的。
    なぜならば、ボイジャー.bookはコミックや写真集など画像中心の書籍を作ることができるから。
    さらに、流通ルートの展開や将来的な技術対応などボイジャーにはビジョンがある。
    そして、これらはお客様への大きなアピールとなる。したがって、ボイジャー.bookとぜひ契約したい。
  • モリサワMCBookとも契約を進めているが、これはこれでそのまま進めたい。
    両社を実際に使って比べることで、制作環境における作りやすさの差があるかもしれないからだ。
    それに関してはまた報告する予定。

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“ボイジャーの.bookとモリサワのMCBookを比較” への2件のフィードバック

  1. 高橋征義のアバター

    はじめてまして。便利な表のとりまとめと公開、ありがとうございます。
    ところでこの表ですが、「対応書籍」のところで、.bookが「文字書籍」に、そしてmcbookの方が「文字書籍、コミック、写真集」になっています。これは逆ではないでしょうか?
    それでは。

  2. graygooのアバター
    graygoo

    はじめまして。
    ご指摘ありがとうございました。
    その通りでしたので修正しました!

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